光のピラー
一段、一段と階段を昇っていた。
昇る毎に、光の輝き方が強烈になっていくのを感じていた。
だいぶ昇った頃、その光の中で、少し休みをとり思い出していた。
私は、白と黒(ヤキンとボアズ)の柱を通って、この階段を登ってきた。
何の躊躇もなく、むしろ喜んで、その一歩を踏み出した。
踏み出した途端、右に、左に、光に、闇に大きく振り動かされ、二極の洗礼を否応もなく受けた。
挫折、高揚、喜び、悲しみ、怒り、許し、愛、色々な感情の色に浸かった。
歩く毎に、その衝撃が和らいだように感じた、そして浸かった色も薄くなっていった。
この洗礼により、どんなに揺さぶられようとも必ず中心軸に戻れるキーを手に入れた。
そして、先に進むことができ、今ここにある。
まだ、二極の領域だが怖くはない。
なぜなら、私は前方上を見上げている。
その先には、1つの大きな柱がある。
光輝く柱がある。
帰るべきところがある。
そんな夢を見た。
